灰(はい)は、草・木を燃やしたあとに残る物質です。
炭窯などで取れたままの灰(洗っていない灰)を【生灰(きばい)】と呼んでいます。
また、販売品の茶道用灰には、洗っていない「並灰」と、洗ってある「上灰(あくぬき灰)」があります。
生灰、販売品の並灰(ある程度篩って、大きなゴミを除いてあります)は、洗っていないため、アク(炭のカス、窯のなど)が混入していますので、これを除去して使いたいものです
お茶の灰は、この生灰を洗い、用途応じて【炉灰】、【しめし灰】、【風炉灰】と仕立てることで、それぞれに違いがでてきます
◇洗っていない灰> 窯取りの【生灰(きばい)】 や 販売品【並灰】
◇洗ってある灰> 販売品【上灰(あくぬき)】
山取りの【生灰】 ※洗っていない灰
山取りの生灰 |
販売品の炉灰と風炉灰 |
洗って灰汁(あく)が浮いた様子 |
上記↑は、並の炉灰(左)と風炉灰(右)です
篩っただけですと、中はほぼ同じ物です
生灰も、販売品の並灰も洗うと、
←左の様、カスが浮き取れます。
灰は仕立ててお茶の灰に様子が変わります
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販売品【上灰(あくぬき灰)】 ※洗ってある灰
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【あく抜き灰】
【あく抜き灰】とは、生灰を洗い、アク(ゴミ)を除去し用途に応じて仕立てた灰です。
仕立方により【炉灰】、【しめし灰】、【風炉灰】に分かれて販売されています。
画像・左)風炉灰 画像・右)しめし灰(炉用)
※【上灰】は、手間がかかっている分、生灰に比べると高価ですが、そのまま使用できます。 |
茶道の【 灰の種類と様子 】炉灰、しめし灰、風炉灰 |
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【 炉灰 】
炉灰は、おおむね、ざらっと荒い感じで良いと思います。侘びた感じです。
炉灰の上には、若干湿り気のある「しめし灰」を撒いて使います |
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【 しめし灰 】
しめし灰(画像左)は、炉灰に若干の湿気を含んだものです。画像右は、しめし灰にする前の炉灰で、湿気を含ませるだけで茶色くなります。茶汁等で着色したりもいたしますので、若干の湿気と茶色っ気を帯びます。特徴は、湿気がありますが、サラサラ落ちる様に仕上げる事を良しとします♪
下炭を入れる前に炉灰の上に薄く撒き、さらに炭点前でも撒きます |
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【 風炉灰 】
風炉灰は、粒子が細かく柔らかでなめらかですが、フカフカとはせず、乾いていますがシットリした感じです
粒が細かいので、灰匙を押したり、引いたりした時でも線が付かずに柔らかいのに形が形成できる灰です
また、お茶人それぞれの生成の過程により色の違いがあります |
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